尊厳死と自殺幇助の違いを考える

 

みなさん、こんにちは。人生100年時代の哲学を考察する Life100年研究所の 加藤 虎之介 です。

今回ご紹介する作品は、「 92歳のパリジェンヌ(字幕版) 」です。

◇◆尊厳死と自殺幇助の違いを考える◆◇

人生100年時代を考えると、「どんな死に方をするのか、または如何に死ぬか?」といったテーマを生活に余裕のある人たちこそ、それぞれ持つようになると考えられます。

映画の試聴版を観て、舞台がフランスでしたからスイスにでも行って、そこで「尊厳死」で終えるという内容なのかなと思いました。

実は、そうではなくフランスで認められていない「尊厳死」にも関わらず、そこで尊厳死(睡眠薬を大量に内服して)をまっとうする活動家の物語でした。(しかも、フランスの元首相(リオネル・ジョスパンさん)の母親の死に関した物語ですから話題性も十分です)

ヨーロッパの白人たちにとって「尊厳死」は身近なテーマなのかもしれませんが、いまだに胃瘻(いろう)といった延命治療が一般的に施される日本では「尊厳死」のテーマ自体まだまだ時期尚早なのかもしれません。

日本では、やっと高齢者の延命治療を家族にとっても拒否し易い環境になってきましたが、それでも高齢者の延命治療が減らない現状を鑑みると「尊厳死」や「安楽死」についての議論はまだまだしにくい環境なのかなと思ってしまいます。

私も、日本人は枯れるように死ぬ方法を考えるべきだと思います。(『平穏死のすすめ』こそ医師の役割◆Vol.1  参照)

実際、老人ホームで高齢者の方の死を見つめてきた私ですら、この映画のようにオネショをしてリハビリパンツを拒む主人公の価値観があまり理解できませんでした。おそらく、日本人の介護者からすれば、オネショ=恥ずべきことという認識は衝撃というより、ワガママとして受け止められるのではないかと考えました。

私も老人ホームにおいて介護の仕事をするようになりましたが、そこでオムツを拒否する方が意外に多いことに驚いております。また別の記事でも、高齢になれば、オムツを受け入れるべき(受け入れた方が本人、介護者ともにウィンウィンの関係が築ける)と考えております。(歩けなくなった時に、大人の紙おむつを受け入れる覚悟を今からしておく理由

「自分で排尿できなければ、死ぬ」という死に方をしたいという主人公は潔いですし、高齢化社会の問題解決としては大きな声では言えませんが、一つの意見としては「あり」と言えます。

しかし、認知症というのはある日を界に突然認知症になるわけではなく、1日の中でもある時はしっかりとした発言をする人が、その後数分後に再び同じことを聞いてくるといった短期記憶の喪失をしだす人もおり、どの時点での本人の意志を尊重すべきなのか見分けるのに非常に困難なことも多いです。(「真夜中5分前」の安楽死 認知症にのまれる前に 参照)

これらのことから、日本で「尊厳死」はまだ当分一般的には受け入れられないと考えられますがヨーロッパ人の「尊厳死」を垣間見れますから参考にはなります。

老化になるとは、家族が認知症になる時にどうしようかと考える前に観るとヒントになることが多い作品です。

それでは、今日はこの辺りで終わりにしましょう。

 

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2015年

サンドリーヌ・ボネール, マルト・ヴィラロンガ, アントワーヌ・デュレリさんが出演されています。

子供や孫にも恵まれ、穏やかな老後を過ごすマドレーヌ。まだまだ元気な彼女だが、92歳の誕生日のお祝いに駆けつけた家族に対して驚くべき発表をする。気力があるうちに、自らの手で人生に幕を下ろすというのだ。絶対反対を唱える家族たちと、揺るがないマドレーヌの意志。しかし限られた日々を共に過ごす中で、次第に家族たちはマドレーヌの想い、そして彼女の生きてきた人生と触れ合っていき―。

筆者のお勧め度は、下記の通りです。

お勧め度
総合ランク   ★★★★☆ (4.0)
万人受け    ★★★★☆ (4.0)
哲学的度合い  ★★★★★ (5.0)

*(注意)

(哲学度合いというのは、筆者的に人生訓を得れるかどうか考えられたのか否かを個人的ポイントに表しています)

 

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