大人にも師匠が必要な時がある

みなさん、こんにちは。

「 シーモアさんと、大人のための人生入門(字幕版) 」を観ました。

2015年の作品です。

イーサン・ホークマイケル・キンメルマンアンドリュー・ハーヴェイさんが出演されております。

◇◆なぜ、この作品を選んだのか◆◇

この作品を観ようと思ったのは、前回の「ジェイソン・ボーン」と同じく(藤 えりか著)の「なぜメリル・ストリープはトランプに噛みつき、オリバー・ストーンは期待するのか」という本で取り上げられていたため興味を持ったからです。

この本でイーサン・ホーク氏が俳優として成功しておきながら、その俳優業に悩んでいたという事を知って驚きましたし、同世代として尊敬する俳優さんの師匠であるシーモアさんに興味を持ったためこの作品を観ました。

◇◆あらすじ◆◇

人生の折り返し地点–アーティストとして、一人の人間として行き詰まりを感じていたイーサン・ホークは、ある夕食会で当時84歳のピアノ教師、シーモア・バーンスタインと出会う。たちまち安心感に包まれ、シーモアと彼のピアノに魅了されたイーサンは、彼のドキュメンタリー映画を撮ろうと決める。シーモアは、50歳でコンサート・ピアニストとしての活動に終止符を打ち、以後の人生を“教える”ことに捧げてきた。ピアニストとしての成功、朝鮮戦争従軍中のつらい記憶、そして、演奏会にまつわる不安や恐怖の思い出。決して平坦ではなかった人生を、シーモアは美しいピアノの調べとともに語る。彼のあたたかく繊細な言葉は、すべてを包み込むように、私たちの心を豊かな場所へと導いてくれる。

◇◆イーサン・ホークですら悩んでいた◆◇

私は、過去に「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離」(ビフォアシリーズ)、「ガタカ」などを観たことがあります。これらを観て感じたことは、ホーク氏がかなり知的で活動的な俳優であると思っていました。

そして、それを裏付ける実績も残している人ならば一般人が感じるような悩みとは無縁だと思っていたんです。それよりも、ハリウッドのイメージ通り、より商業的成功を望んでいるものとばかり思っていました。

しかし、実際はそうではなく繊細な精神の持ち主であったこと。その心の一面が彼を悩ませていたことを知りました。もちろん、作品中でも同業者の中には商業的成功がすべてと割り切っている者もいると彼は話しております。

それだからこそ、舞台恐怖症という症状になってしまったんでしょう。その恐怖心を暖かく受け入れ、優しく導いたのが高齢のピアニストだったというのは意外でした。

◇◆シーモアさんって何者なの?◆◇

主人公のシーモアさんは、有名なピアニストだったらしい。私は、クラシック音楽にうといので失礼ながら全く知らなかったが、著名な元生徒さんたちとの会話がこの作品で収録されている。

その会話のやり取りを観ているだけで、シーモアさんの優しい人柄が伝わってきます。しかし、彼は孤独を愛する音楽家でもありました。孤独を愛するという表現が合わなければ、一人の時間を大切にする男とも言える。

映像を見ていて驚いたのは、80代になってもニューヨークで一人暮らしをしながら現役でピアノの指導をする姿を自分でも「仙人」と揶揄する場面があった所です。

有名な音楽家とカフェでの会話では、「先生」と話しかけられ「なぜピアニストとしての職務をなぜ全うしないのか?」という問いかけをされた後の彼の言葉に凄みを感じました。

その言葉というのが、「君に人生を捧げた」とシーモアさんは仰ったんです。まるで、親が子供にかける言葉じゃないですか。シーモアさんは、演奏家としてのピアニストの職務よりも、後輩の指導者としての職務に生きがいを見出し、それに誇りをもっていることが伝わってきました。

◇◆商業的成功より大事な事とは◆◇

シーモアさんは、朝鮮戦争に従事したことがあると告白しています。彼にとってその時の経験を思い出すことがかなり辛かったのは映像を通して共感できました。封印された記憶と表現していたからです。それを思い出した日は、涙が止まらなかったとも。

そこで、彼は朝鮮戦争の従事者たちに対してピアノのコンサートを開いたそうです。戦争の最中にクラッシックと軍の上層部もいぶかったらしいのですが彼の願いは受け入れられたそうです。

コンサートで共に闘った従事者が自分の音楽を聴いて涙したと語っていました。そのような辛い経験と思い出を胸に秘めながら今まで彼は生きてきたことを知れました。

その後も、彼のピアニストとしての人生が順風満帆ではなかったこと。批評家たちに好評を得ても演奏会にまつわる不安や恐怖を取り除くことが出来なかった事を告白します。

そこからがシーモアさんが尊敬されるところなのですが、彼は商業的成功より後輩のピアニストの育成に自分の存在意義を見出していくんですね。そして、弟子たちの不安や恐怖に優しく寄り添っていく姿が観る者の幸福度を高めてくれます。

こんな先生がそばにいたらと誰もが思うのではないでしょうか。

私も、何かを成し遂げたわけでもなく成し遂げることもないでしょう。でも、そんな私ですら彼の生きざまに共感しました。音楽家として、人々を魅了するのではなく、あくまでもその黒子に徹する姿勢はまさに仙人そのものです。彼の優しい口調が、より一層そのように感じさせてくれます。

仕事に行き詰ったりしたときに、この作品を観て仕事と人生を考えるきっかけとしてみて下さい。「生きがいとは何か?」「今後、自分はどうすれば良いのか?」といった問いの一つの指標の参考になると思います。ぜひ、一度ご覧になって欲しい作品です。

筆者のお勧め度は、下記の通りです。
お勧め度
総合ランク    ★★★★☆ (4.0)
万人受け     ★★★☆☆ (3.0)
哲学的度合い   ★★★★★ (5.0)

*(注意)哲学度合いというのは、筆者的に人生訓を得れるかどうか考えられたのか否かを個人的ポイントに表しています。

◇◆イーサン・ホークとシーモアさんのやり取りが少なかったのは非常に残念でした◆◇

今回の作品、非常に哲学的にいろいろと考えさせてくれるのは良かったのですが肝心のホーク氏の悩み、葛藤に対してのシーモアさんとのやり取りがほとんど取り上げられていません。

私としては、その点が非常に興味をそそられた所で観始めただけに個人的に残念に思い総合ランクを4.0にした理由です。ホーク氏は監督としてこの作品を作り上げたのでしょう。

皆さんは、どう感じたでしょうか?

では、またお逢いしましょう。

 

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本記事(2018年 5月26日 note 投稿記事を本ブログに転載しています。

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