不幸な出来事があったり経験するからこそ実りある人生とは何かを考えるきっかけが得られる:生きるチカラ (集英社新書) Kindle版 を読んで

みなさん、こんにちは。人生100年時代の哲学を考察する Life100年研究所の 加藤 虎之介 です。
今回ご紹介する作品は、「 生きるチカラ (集英社新書) Kindle版 」です。
われわれの人生は、気にすればきりがないような小さな課題の連続である。人は、無数の選択を強いられながら生きており、ときには大きな困難に出合うこともある。だが、少し見方を変えてみると、正しい選択や誤った判断があるわけではないことがわかる。また、ふりかかる災難が、人生のきっかけにもなることもあるのだ。生きるのに正しいも間違いもない―-。世界の聖地を調査してきた宗教人類学者だからこそ書ける、自分の生き方を手に入れる道とは何か。「生きるチカラ」が不足している現代日本人に必読の書。【目次】はじめに/1 生きるのに「正しい」も「間違い」もない/2 あらゆる選択は誤りを含んでいる/3 金持ちはみんな不幸?/4 ふりかかった災難こそ人生のきっかけ/5 人間は支離滅裂でかまわない/6 自分の身に起こることはすべていいことなのだ/おわりに
2010年の作品です。
植島 啓司 (著)
虎之介のお勧め度は、下記の通りです。
お勧め度
総合ランク ★★★★★ (5.0)
万人受け ★★★★☆ (4.0)
哲学的度合い ★★★★★ (5.0)
*(注意)
(哲学度合いというのは、筆者的に人生訓を得れるかどうか考えられたのか否かを個人的ポイントに表しています)
◇◆不幸な出来事があったり経験するからこそ実りある人生とは何かを考えるきっかけが得られる◆◇
この本、超お勧めします。生きるとは何か、という問いに色々な角度からの視点を教えてくれました。
まず、「はじめに」からの提案が素晴らしく魂が引き込まれました。
いま、うちの高齢(85歳)の父は病院で寝たきりの状態でいる。彼を見ていると、いったい生きたいのか、死にたいのか、よくわからない。父が入院している病棟に見舞いに行くと、同じような境遇の人たちがベッドに横たわっている。いつ行っても、みんなほとんど眠っている。回復を願っているのではなく、ただひたすら死を待っているようにも見える。気持ちよく生きてさっさと死ぬというのが理想のはずなのに、社会がそうさせてくれないのである。(中略)
意識は比較的はっきりしているので、かえって自分の置かれている状況がわかるからさぞつらいことだろう。どうしてこんなことになってしまったのか。
と自分の父親の状況を客観的にみて、「生きるとは何か?」についての問題定義から物語に入っていきます。
また、
死に方がわからなければ生き方もわからない。そして、生き方がわからなければ死に方もわからない。
と死ぬことや、不幸な出来事があったり経験するからこそ人間は「実りある人生とは何か」を考えるきっかけが得られると教えて頂きました。
私ごとになりますが、今年(2018年の8月)に帯状疱疹という病気を患い仕事を1週間自宅療養している時に今後の生き方を漠然と考えたことを思い出しました。(大袈裟ですが、私にとっては大きな転換の病気でした)
当時は、帯状疱疹後神経痛という皮膚が火傷をおこした時のようなピリピリとした痛みも伴って健康のありがたみを本当に心の底から味わいました。そして、その時、今の自分は周りの人の助けによって成り立っていたことが肌感覚でわかりました。
この本でも、再三そのようなたとえ話があって「うん、うん、そうなんです」と頷きながら読み進めることができました。
だからこそ、私の様に50歳前後の中高年には読むべき本だとの思いでご紹介させていただくことにしました。
「生きるとは、死ぬとは、、」について漠然と考えだすのが50歳前後だと思うんです。(自分を軸にしております)そんな時に、思考や自分なりの哲学を模索するヒントがたくさんありました。
ヒントは、読み進めた人それぞれに意見が出てくるでしょう。でも、それで良いと思うんです。それぞれの人生を歩んできたから。そういう応援歌てきな書籍です。肩の力を抜いて読めます。
みなさんも、ぜひ読んでください。
では、またお逢いしましょう。
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